インプラントにはどのような種類がある?基本的な構造も紹介
ひと口にインプラントといっても、メーカーをはじめ、構造や形状などもさまざまです。
多くの種類がありますが、適切な治療を受けるうえでも、インプラントの種類はある程度知っておきましょう。
そこで今回は、インプラントの種類を、構造や形状などを6つに分けて紹介します。
インプラントの種類を把握したうえで、安心して治療を受けたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
梅田で歯医者・歯科をお探しならデンタルオフィス大阪梅田までご相談ください
目次
インプラントの基本的な構造とは?
インプラントは、3つの部品で構成されています。
ここでは、インプラントの基本的な構造を紹介します。
インプラント体
インプラント体は、顎の骨に埋め込む、金属製の部品です。
歯根の代わりになって、インプラント全体を支えます。
インプラント体には、さまざまな形状や大きさがあり、患者様の骨の状態やインプラント体を埋め込む位置などによって、それぞれのケースに適したインプラント体が使われます。
アバットメント
アバットメントは、インプラント体と上部構造をつなげるための部品です。
アバットメントにも、インプラント体と同様にさまざまな形状があり、患者様の骨の状態や歯茎の厚みなどに合わせて、適切な種類が用いられます。
上部構造
上部構造は、人工歯のことで、これが失った歯の代わりになります。
セラミックやジルコニアなど、人体への親和性に優れた素材が使用されることがほとんどです。
ただし、歯ぎしりのある方や噛みしめが強い方には、金属製の素材を用いる場合もあります。
こちらの記事では、インプラントの寿命の目安などを解説しています。インプラント治療をご検討されているかたは合わせてご覧ください。
関連記事:インプラントの寿命の目安とは?長持ちさせるポイントも紹介
インプラントの構造の種類
先述したように、インプラントの基本構造は3つの部品で構成されますが、さらに細かく分けていくと、次の2種類に分けられます。
種類①1ピースタイプ
1ピースタイプは、インプラント体とアバットメントが一体化しているタイプのインプラントです。
主な特徴は、2つの部品がはじめから合体しているため、歯茎を切開する手術を1回で済ませられるという点です。
患者様の体への負担を減らせるだけではなく、治療費も抑えられます。
一方で、患者様の顎の骨の量が不十分な場合には、1ピースタイプは使用できません。
また、アバットメントが壊れてしまった場合は、インプラントごと取り除く必要があります。
種類②2ピースタイプ
2ピースタイプのインプラントは、インプラント体とアバットメントが別々になっています。
数種類のなかからアバットメントを選べるため、顎の骨の量にかかわらず使用できます。
ただし、2ピースタイプでは、手術を2回行わなければなりません。
1回目の手術でインプラント体を埋め込み、2回目の手術でアバットメントを取りつけるためです。
また、2ピースタイプは必要な部品が増えるため、1ピースタイプと比べると費用が高くなります。
インプラント体の形状の種類
インプラントの種類は、インプラント体の形状によっても分類できます。
ここからは、インプラント体の3種類の形状を紹介します。
種類①スクリュータイプ
スクリュータイプは、ネジのような形状のインプラント体です。
現在、多くのインプラント治療では、スクリュータイプが使用されています。
スクリュータイプは、ネジの固定と同じように、回転させながら顎の骨に埋め込みます。
顎の骨と接する面積も大きく、埋め込んだ際に固定されやすいため、安定性があるという点が特徴です。
種類②シリンダータイプ
シリンダータイプは、円筒形のインプラント体です。
手術の際は、ハンマーで打ちながら顎の骨に埋め込むため、施術自体はあまり難しくありません。
しかし、スクリュータイプと比較すると、顎の骨と接する面積が小さくなるため、顎の骨との結合がうまくいかないケースがあります。
種類③バスケットタイプ
バスケットタイプは、中心が空洞になっていて、側面には穴が開いているインプラント体です。
これらの空洞と穴に、顎の骨の一部を埋め込めるため、顎の骨と接する面積が大きくなります。
しかし、施術に高度な技術を要するので、あまり実用的ではなく、現在ではほとんど使われていません。
インプラント治療の手術の種類
インプラント治療は、手術の回数によって、2種類に分けられます。
ここからは、インプラント治療の手術の種類を紹介します。
種類①1回法
1回法では、歯茎を切開する手術が1回で完了します。
インプラント体を顎の骨に埋め込んだあとに、アバットメントの取りつけまでを1回の手術で行います。
1回法の特徴は、手術が一度で済むので、患者様への体の負担や通院の回数を減らせる点です。
ただし、顎の骨の量が不十分な場合には、1回法を採用できない場合があります。
種類②2回法
2回法では、歯茎を切開する手術を2回に分けて行います。
1回目の手術で、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。
顎の骨とインプラント体が結合するまでは、個人差はありますが、3~6か月程度の期間が必要です。
2回目の手術で、アバットメントを取りつけたあとに、上部構造を装着すると治療が完了します。
2回法の特徴は、1回目の手術のあとに歯茎を縫合するので、歯茎が細菌に感染するリスクを減らせる点です。
しかし、1回法と比較すると、患者様への体の負担は大きく、治療期間も長くなるので注意が必要です。
こちらの記事では、インプラント治療における一回法と二回法の違いや特徴を詳しく解説します。合わせてご覧ください。
関連記事:インプラント治療の一回法と二回法とは?違いや特徴を解説
インプラント体の素材の種類
インプラント体の素材には、純チタン・チタン合金とチタン・ニッケル合金の2種類があります。
インプラント体では、純チタン・チタン合金が基本的に使用されています。
チタンは人体との親和性が高いので、金属アレルギーの反応がほとんど起こりません。
また、素材に強度があるので、耐久年数が長くなるという特徴もあります。
一方で、チタン・ニッケル合金の特徴は、任意のかたちに成形しやすく、形状を保ちやすい点です。
ただし、純チタン・チタン合金と比べると、顎の骨との結合力は劣ります。
インプラント体の表面加工処理の種類
インプラント体の表面には、適切に治療を行うためのさまざまな加工が施されています。
表面加工の代表的な種類には、以下のような処理方法があります。
インプラント体の表面加工処理の種類
- 機械研磨処理
- 酸化処理
- ブラスト処理
- ハイドロキシアパタイト
主に、人工歯根のネック部分に施されている機械研磨処理は、インプラント体が骨に接触した際に悪影響を与えないよう、表面を滑らかに研磨する加工方法です。
一方で、インプラント体の表面が粗いと、顎の骨とインプラント体がしっかりと結合します。
インプラント体の表面を粗くするためには、酸化処理やブラスト処理といった加工が施されます。
また、ハイドロキシアパタイトは、リン酸カルシウムの一種で、骨や歯を構成する主成分です。
表面に、ハイドロキシアパタイトの粉末をコーティングすると、顎の骨とインプラント体の結合を促します。
インプラントのメーカーの種類
インプラントのメーカーは、世界中に数百社以上存在します。
そのなかでも、4大メーカーともよばれているメーカーは以下のとおりです。
世界的に有名なインプラントのメーカー
- ノーベルバイオケア
- ストローマン
- ジンマー
- アストラテック
これら4社のインプラントは、多くの治療現場で用いられてきましたが、メンテナンスはメーカーごとに方法が異なります。
しかし、4大メーカーのインプラントは、世界中で広く普及しているので、患者様ご自身の転居や、治療を受けた歯科医院の閉院などが発生した場合でも治療の継続が可能です。
なお、世航会では、品質が優れていると定評のある、ノーベルバイオケアのインプラントを使用しております。
こちらの記事では、主なインプラントのメーカーの特徴を解説していますので合わせてご覧ください。
関連記事:インプラントのメーカーの特徴とは?選ぶ際のポイント
インプラントには構造や形状をはじめとした多くの種類がある
いかがでしたでしょうか?
インプラントには、構造や形状、そしてメーカーごとに、さまざまな種類があります。
基本的な構造は、インプラント体、アバットメント、そして上部構造の3つです。
さらに細かく分けていくと、インプラントは、1ピースタイプと2ピースタイプの2種類に分類できます。
ほかにも、形状の種類やメーカーの種類ごとに特徴を紹介しているので、本記事を参考にしてみてください。
世航会では、インプラント治療を行っております。
丁寧なカウンセリングを心がけておりますので、ぜひ一度ご相談ください。
世航会では、高品質なインプラント治療を低価格で行っています。 コラム監修者 資格 略歴
カウンセリングも丁寧に行っておりますので、医療費控除の疑問がある場合もご相談ください。
大阪梅田でインプラント治療をご検討中なら「デンタルオフィス大阪梅田」までお越しください。