インプラントとは?治療の特徴や流れを幅広く紹介

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インプラント治療を検討されている方のなかには「インプラントにまつわる幅広い知識を知っておきたい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、インプラントの種類や治療を受けるメリット・デメリット、手術の流れといった、インプラント治療にまつわるさまざまな情報を詳しく紹介します。
インプラントにおける情報を幅広く把握したうえで、治療を受けたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

インプラント治療とは

インプラント治療とは、病気や事故、加齢などが原因で失った歯を取り戻すことを目的とした歯科治療のことです。
あごの骨に穴を開けて「インプラント体」とよばれる金属製の歯根を埋め込み、その上から被せ物を装着します。

失った歯を取り戻す歯科治療にはさまざまな方法がありますが、そのなかでもインプラント治療は耐久性や審美性に優れています。
そのため、「自然にものを噛みたい」「長期的に使いたい」といった点を重視する場合は、インプラント治療はおすすめの方法であるといえるでしょう。

インプラントの歴史

インプラントの起源は、実に紀元前にまでさかのぼります。
インカ文明やエジプト文明といった古代文明のミイラには、宝石や象牙、貝殻などを素材とした歯根が埋め込まれていたようです。
ただし、古代文明におけるインプラントは、地位や権力を象徴する装飾品であるという説が有力視されているため、現在でいう「治療行為」とは性質が異なります。

インプラントが治療行為として認識されるようになったのは、それから長い時を経た1960年代です。
スウェーデンの医学者であるペル・イングヴァール・ブローネマルク教授が、チタンと骨の組織が強く結合することを発見したことをきっかけに、治療方法が確立されました。

このインプラントの治療方法は「ブローネマルクシステム」とよばれており、いまなお進化を続け、世界中に普及しています。

インプラントの基本構造

インプラントの基本構造を支える人工歯・インプラント体・アバットメント

メーカーによって多少異なる場合はあるものの、基本的にインプラントは、以下の3つの部品によって構成されています。

【インプラントの基本構造 】

  • 人工歯(上部構造)
  • インプラント体(人工歯根)
  • アバットメント(連結土台)

それぞれの概要は以下のとおりです。

人工歯(上部構造)

「人工歯」とは、食べ物を咀嚼する際に必要である、歯の役割を果たす部品のことです。
わかりやすく「被せ物」とよばれることもあり、インプラントの最上部に設置されます。

なお、人工歯にはジルコニアやセラミックといった、耐久性や審美性に優れている素材が使われています。

インプラント体(人工歯根)

「インプラント体」とは、あごの骨に埋め込む、人工歯を支えることを目的とした部品のことです。
このインプラント体には「チタン」あるいは「チタン合金」といわれる、アレルギー反応が起こりにくく、骨との結合性が高い性質を持つ素材が使われています。

アバットメント(連結土台)

「アバットメント」とは、上記で紹介した人工歯とインプラント体を接続することを目的とした、金属製の部品のことです。
噛み合わせを悪化させないために、人工歯の高さを調節する役割もあります。

インプラントの種類

インプラントの種類は、大きく「ワンピース」と「ツーピース」の2つに分けられます。
それぞれの特徴は以下のとおりです。

ワンピース

「ワンピース」とは、インプラント体とアバットメントが一体化しているタイプのことです。
手術の回数が1回で済むため、身体への負担が少ないという点がメリットであるといえます。
また、ツーピースタイプと比較すると、部品同士を接続する工程が1回少ないため、治療費が抑えられるという点も特徴です。

ただし、インプラント治療後にアレルギー反応や歯周炎が生じた場合は、インプラントごと撤去が必要になるという点はデメリットであるといえるでしょう。

ツーピース

「ツーピース」とは、インプラント体とアバットメントが分かれているタイプのことです。
サイズや素材の種類が豊富であることにくわえ、万が一外部から強い衝撃を受けた場合であっても、アバットメントが緩衝材となるため、インプラントへのダメージが軽減されます。

ただし、手術が1回で済むワンピースタイプとは異なり、ツーピースタイプは手術を2回受ける必要があります。
そのため、ワンピースタイプと比較すると手術にかかる時間も長く、なおかつ治療費が高額であるという点は覚えておきましょう。

人工歯の種類

人工歯に使われる素材には、さまざまな種類が存在します。
基本的には、耐久性や希少価値が高い、あるいは審美性に優れている素材であるほど、費用も高くなる傾向にあります。

人工歯の種類ごとの特徴ならびに治療費の目安は以下のとおりです。

【人工歯の種類ごとの特徴ならびに治療費の目安】

人工歯の種類特徴治療費の目安(1本あたり)
ジルコニア強度が高く変色しにくい10万~20万円ほど
ハイブリットセラミック噛み合う歯へのダメージが少ない5万~10万円ほど
オールセラミック仕上がりが自然かつ変色しにくい6万~15万円ほど
ゴールドクラウン適合性が高く劣化しにくい6万~13万円ほど
メタルボンド割れた場合の修理がしやすい8万~15万円ほど
オーバーデンチャー入れ歯であるため取り外して手入れができる15万~25万円ほど

人工歯を選ぶ際に「この素材が使われているものを選べばよい」という明確な答えは存在しません。
素材の耐久性や審美性と費用のバランスを考慮したうえで、自身が希望する条件に合ったものを選びましょう。

インプラントの寿命

インプラントは永久的に使用できるものではなく、その寿命は10~15年ほどが目安だとされています。
あくまでもインプラントは人工物であり、経年的に劣化が進むため、長期間使用すると、人工歯にひびが入ることやインプラント体が脱落することがあります。

ただし、歯磨きをはじめとしたセルフケアを継続し、さらに歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることにより、寿命を伸ばすことが可能です。
場合によっては20~30年ほど寿命が延びることもあるため、口内に異常を感じた場合はそのまま放置せず、すぐにメンテナンスを受けることをおすすめします。

インプラントの主要メーカー

インプラントの部品を製造・販売しているメーカーの数は多く、その数は実に30社以上存在します。

インプラントにおける主要メーカーは以下のとおりです。

主要なインプラントメーカー

  • 京セラメディカル株式会社
  • 株式会社プラトンジャパン
  • バイコンジャパン株式会社
  • バイオメット3iジャパン株式会社
  • ストローマン・ジャパン株式会社
  • ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社
  • 株式会社ジーシー
  • 株式会社ブレーンベース
  • BIOHORIZONS社インプラント
  • アストラテックインプラントシステム社

上記で挙げたものは、数あるインプラントのメーカーのなかでも、特に高い人気を誇る会社として知られています。
そのため、「希望する人工歯の素材は決まったものの、どのメーカーの製品を選べばよいのかがわからない」という場合は、上記のメーカーの製品を選ぶことも視野に入れましょう。

ただし、歯科医院によって、取り扱っているインプラントのメーカーならびに製品はそれぞれ異なります。
必ずしも自身が希望するメーカーのインプラントで治療をしてもらえるとは限らないため、治療を受ける前に確認することをおすすめします。

こちらの記事では、主なインプラントのメーカーの特徴を解説していますので合わせてご覧ください。
関連記事:インプラントのメーカーの特徴とは?選ぶ際のポイント

失った歯を取り戻すインプラント治療以外の方法とは

失った歯を取り戻す歯科治療には、インプラント治療以外にも「入れ歯治療」や「ブリッジ治療」なども挙げられます。
それぞれの治療の特徴は以下のとおりです。

入れ歯治療

入れ歯治療とは、歯を失った部分に人工歯を装着する歯科医療のことです。

治療の方法は、すべての歯を失った場合に行う「総入れ歯(部分義歯)」と、部分的に歯を失った場合に行う「部分入れ歯(総義歯)」に分けられます。
どちらの方法であっても外科手術が不要であるため、身体に疾患をお持ちの方や、麻酔が効きにくい体質の方であっても安心して治療を受けられます。
さらに、入れ歯治療には保険が適用されるため、治療費が抑えられるという点もメリットであるといえるでしょう。

ただし、入れ歯は慣れるまでに時間がかかるという点や、強い力で噛むことが難しいため固いものが食べにくいという点がデメリットとして挙げられます。
また、口内で入れ歯が動くことによって、歯ぐきに痛みを感じることもあります。

ブリッジ治療

ブリッジ治療とは、歯を失った部分の両隣に生えている健康な歯を土台にして「ブリッジ」をかけて、人工歯を装着する歯科医療のことです。

入れ歯治療と同様に、ブリッジ治療も外科手術が不要であり、さらに治療期間も短いため、仕事や家事が忙しい方であっても安心して治療を受けられます。
また、入れ歯治療と比較すると歯がぐらつきにくく、口内の違和感が少ないという点が特徴です。

ただし、この治療は、失った歯の両隣に生えている歯を削ったうえでブリッジをかける必要があります。
場合によっては歯の神経部分を取らなければならないため、健康な歯の寿命を縮める側面があるという点には注意しなければなりません。

インプラント治療のメリット・デメリット

ここからは、ほかの治療方法と比較した場合における、インプラント治療のメリット・デメリットを紹介します。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットは以下のとおりです。

【インプラント治療のメリット】

  • 耐久性が高く長持ちする
  • 審美性に優れており見た目が自然
  • 健康な歯を傷つけない
  • 口内の違和感が少ない
  • 強い力で噛むことができる
  • セルフケアが簡単

インプラント治療は、耐久性や審美性に優れていることはもちろんですが、ほかの健康な歯を傷つけないという点も、大きなメリットであるといえます。
また、自分の歯と同じように咀嚼ができることから口内の違和感も少なく、ストレスを感じにくいという点も特徴です。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療を受けるメリットは多いものの、一方で注意しておきたい点もいくつか存在します。

具体的なデメリットには以下のようなものがあるため、メリットと合わせて確認してみてください。

【インプラント治療のデメリット】

  • 治療費が高い
  • 治療期間が長い
  • 外科手術であるため身体に負担がかかる
  • まれに歯周炎やアレルギー反応が生じることがある
  • 定期的にメンテナンスに通う必要がある

上記のデメリットのなかでも、特筆すべき点は治療費の高さにあります。

インプラント治療は、手術の専門性が高いことにくわえ、インプラント体や人工歯自体の費用が高いことから、1本あたり30万~40万円ほどの治療費が発生します。
さらに、治療の目的が「口内の健康の維持」ではなく「美容」であることから、健康保険が適用されず、自費診療で治療を受けなければなりません。

ただし、事故や先天性の病気などが原因で歯を失った場合においては、インプラント治療であっても例外的に健康保険が適用されます。

インプラント治療で起こりうるリスク

インプラント治療では、歯ぐきの切開や、あごの骨に穴を開ける作業がともなう、専門性が高い外科手術を行います。
そのため、治療においてリスクが起こる可能性もゼロではないという点は覚えておきましょう。

インプラント治療に限った話ではありませんが、外科手術は人間が手術を行うため、人為的なミスが発生する可能性があります。
担当医の技術が低い場合や、持病があるにもかかわらず治療を行った場合などは、健康に被害を与えるリスクも考えられます。

インプラント治療において生じる可能性があるトラブル

インプラント治療は安全性が高い治療ではあるものの、手術中あるいは手術後にトラブルが生じる可能性があります。

主なトラブルには以下のようなものがあるため、確認してみてください。

トラブル①インプラント体が適切に埋め込まれない

インプラント体は、適切な角度と深さで埋め込むことが重要です。

適切に埋め込まれないと、審美性が悪くなることはもちろんですが、インプラントの寿命やほかの健康な歯に影響をおよぼすことも考えられます。
もし、誤った箇所にインプラント体を埋め込んでしまうと、大量出血を引き起こすことや、神経を傷つけることも起こりえます。

このようなトラブルは、担当医の技術が低いことや、事前検査が不十分であることなどが原因である可能性が高いです。
インプラント治療を安全に受けるためにも、歯科医院のインプラント治療の実績や評判、ならびに設備が充実しているかどうかを確認しましょう。

トラブル②治療中に体調が悪化する可能性がある

インプラント治療におけるトラブルとして、治療中に体調が悪化するといったものも挙げられます。

たとえば、麻酔が効きにくい体質の方であれば手術中に痛みを感じることが、貧血気味の方であれば歯ぐきからの大量出血により具合が悪くなることも考えられます。
また、手術への極度の不安感や恐怖心から、体調が悪くなる可能性も否定できません。

このようなトラブルは、麻酔の方法を変えることや、モニター観察を行うことで対処が可能です。
麻酔が効きにくい体質であることや、手術に対して恐怖心があることなどを伝えたうえで、最適な治療方法を決めることをおすすめします。

インプラント治療の方法

インプラント治療の方法は、大きく「1回法」と「2回法(二次オペ)」に分けられます。
どちらの方法も「インプラント体をあごの骨に埋め込み、その上から人工歯を被せる」という点は共通していますが、手術の内容や流れは異なります。

それぞれの特徴は以下のとおりです。

1回法

「1回法」は、インプラント治療における外科手術を1回のみで終わらせる方法です。
治療の流れは以下のとおりです。

【インプラント治療における1回法の流れ】

  1. 歯肉を切開してあごの骨に穴を開ける
  2. インプラント体を埋め込む
  3. アバットメントを連結させる
  4. インプラント体を露出させた状態で歯肉を縫合する
  5. あごの骨とインプラント体が結合するまで待つ
  6. アバットメントに人工歯を装着する

手術にかかる時間が短く、治療費が抑えられるという点が1回法のメリットとして挙げられます。

ただし、あごの骨に一定の厚みがない場合は、1回法で手術を受けることができないという点には注意が必要です。
また、人工歯を装着するまで、歯ぐきが剥き出しの状態にあることから、細菌感染を起こす可能性があるという点もデメリットであるといえます。

2回法

「2回法」は、インプラント治療における外科手術を2回に分けて行う方法です。
治療の流れは以下のとおりです。

【インプラント治療における2回法の流れ】

  1. 歯肉を切開してあごの骨に穴を開ける
  2. インプラント体を埋め込む
  3. 歯肉を縫合する
  4. あごの骨とインプラント体が結合するまで待つ
  5. インプラント体を埋め込んだ箇所を切開する
  6. インプラント体にアバットメントを連結させる
  7. 歯肉を縫合する
  8. アバットメントに人工歯を装着する

2回法の特徴は、あごの骨に厚みがない場合であっても手術ができるという点にあります。
また、あごの骨とインプラント体が結合するまで待ったうえで人工歯を装着するため、脱落するリスクが低いということもメリットとして挙げられます。

ただし、手術を2回受ける必要があるため、身体へ負担がかかるという点や、治療に時間がかかるという点はデメリットであるといえるでしょう。

インプラント治療の流れ

インプラント治療を安全に受けるためには、治療の一連の流れを把握しておくことも重要です。

ここからは、インプラント治療を受ける際の基本的な流れを紹介します。

【インプラント治療の流れ】

  1. 歯科医師とカウンセリングを行う
  2. 歯科用CTを使って歯や骨の状態を確認する
  3. 血液検査や心電図検査を受ける
  4. 虫歯や歯周病の検査ならびに治療を受ける
  5. 治療の方法や手術の日程といった治療計画を決める
  6. 歯科医院と契約を結ぶ
  7. インプラントの手術を受ける
  8. あごの骨とインプラント体が結合したら再度手術を受ける(2回法のみ)

歯科医院や担当医の方針によって多少異なる場合もありますが、基本的な治療の流れは上記のとおりです。
また、インプラント治療において、不安感や疑問点を放置することは心身の不調につながり、ひいては手術中のトラブルに発展する可能性もあります。
治療を安全に進めるためにも、疑問点は放置せずに、担当医に確認することを心がけましょう。

インプラント治療にかかる期間

インプラントの治療にかかる期間は3か月~1年ほどが目安だとされています。

治療の工程ごとに必要とされる日数は以下のとおりです。

【インプラントの治療にかかる日数の目安】

治療の工程日数の目安
カウンセリング~治療計画の決定2日~2週間ほど
手術1日(2回法で手術を受ける場合は2日)
インプラント体の定着期間3~6か月ほど
人工歯の装着1日

上記はあくまでも目安であり、口内やあごの骨の状態などによって治療期間は変動します。
たとえば、治療前の口内の検査で歯周病や虫歯が見つかった場合は、別途で治療を受ける必要があるため、治療期間は長くなることが考えられます。

関連記事:インプラントの治療期間はどのくらい?治療の流れも紹介

インプラント治療の費用相場

インプラント治療にかかる費用の目安は、1本あたり30万~40万円ほどです。
ただし、治療の方法や人工歯に使われる素材、治療の本数などによって費用は変動するため、場合によっては治療費が300万円を超えることも少なくありません。

なるべく治療費を抑えたいとお考えの場合は、人工歯の素材を変更することや、複数の歯科医院を比較することを検討しましょう。

こちらの記事では、インプラント1本あたりにかかる費用の相場と治療費を抑える方法を紹介しています。合わせてご覧ください。
関連記事:インプラント1本あたり費用相場と治療費を抑える方法

インプラントの治療費はローンが組めるのか

インプラントの治療費は高額であるため、分割払いで支払いたいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、インプラントの治療費はローンを組んで支払うことが可能です。

クレジットカードローン、あるいは歯科治療に特化したデンタルローンを組むことにより、毎月数万円の負担額で治療費を支払うことができます。
ただし、これらはあくまでもローンであるため、治療費とは別途で金利手数料が発生します。
そのため、本来の治療費よりも実際に支払う金額が高くなるという点には注意しましょう。

インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際に押さえておきたいポイント

インプラント治療を行う歯科医院は数が多く、担当医の技術や知識、ならびに導入されている設備の種類もさまざまです。
安全に治療を進めるためにも、インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際は以下のポイントを押さえておきましょう。

【インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際に押さえておきたいポイント】

  • 担当医の技術ならびに手術の実績に問題はないか
  • 歯科用CT をはじめとした設備が整っているか
  • メリットだけではなくデメリットやリスクを説明してくれるか
  • 治療前にしっかりとカウンセリングや精密検査を実施しているか
  • 治療費が安すぎるあるいは高すぎないか
  • 治療に使われるインプラント体や人工歯の品質に問題がないか

治療費を抑えたいと思うあまり、格安で治療ができることを強調している歯科医院を選ぶことはおすすめしません。
なぜなら、このような歯科医院は、担当医の技術が低い、あるいは治療前の精密検査がしっかりと行われない可能性があるためです。

インプラント治療を安全に受けるためにも、歯科医院を選ぶ際は、担当医の技術や知識が高いかどうかを重視しましょう。

インプラント治療においてよくある質問

ここからはインプラント治療において、よく質問される内容にお答えします。

質問①インプラント治療は誰でも受けられますか?

インプラント治療では、歯ぐきの切開や骨に穴を開ける作業がともなう外科手術が行われるため、どなたであっても治療が受けられるというわけではありません。

以下の項目に該当する場合は、基本的にインプラント治療を受けられないため注意しましょう。

【インプラント治療を受けられないケース】

  • 18歳以下である
  • 妊娠中である
  • 骨密度が低い
  • 糖尿病や高血圧などの持病がある
  • 重度の虫歯あるいは歯周病がある
  • 麻酔が効きにくいあるいは痛みに弱い

こちらの記事では、インプラントができない人を、対処法とともに解説していますので合わせてご覧ください。
関連記事:インプラントができない人とは?対処法とともに紹介

質問②インプラント治療に保証はつきますか?

ほとんどの歯科医院では、インプラント治療の保証制度が導入されています。
保証期間や内容、適用される条件などは歯科医院ごとに異なるため、治療前には「どのような場合に、どのような保証が適用されるのか」を確認しましょう。

質問③インプラント治療って痛いのでしょうか?

インプラント治療を受ける際は麻酔を注入するため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、麻酔を打つ際には、歯ぐきにチクッとした痛みを感じます。

また、痛み止めは処方されるものの、麻酔が切れたあとには、ズキズキとした痛みが続くことがあります。
スムーズに治療を進めるためにも、麻酔が効きにくい体質の方や、痛みに弱い方は、事前にその旨を担当医に共有しましょう。

質問④インプラント治療は入院が必要ですか?

インプラント治療は、麻酔をともなう外科手術ではあるものの、基本的に入院の必要はなく、手術を受けた当日に帰宅することが可能です。
ただし、全身麻酔を使ってインプラント治療を受ける場合や、手術の際に大量に出血したことにより、安静が必要であると判断された場合は、例外的に入院する可能性もあります。

質問⑤インプラント治療が終わったあとはどのように過ごせばよいですか?

インプラント治療の直後は、口内の環境がデリケートな状態にあります。
歯ぐきに強い刺激を与えないためにも、手術後1~2時間ほどは食事を避けましょう。

また、激しい運動や長風呂、喫煙などは歯ぐきの出血を促す可能性があるため、最低でも1週間、可能であれば1か月ほどは控えることをおすすめします。
そのうえで、歯科医師から処方された痛み止めや炎症を抑える薬を指示どおり飲むことが、治療の成功につながります。

質問⑥インプラントも虫歯になると聞いたのですが本当ですか?

インプラントは酸で溶けない人工物で作られています。
虫歯は、酸によって歯が溶けることが原因で発生するため、インプラントが虫歯になることはありません。

質問⑦喫煙者であってもインプラントの治療は受けられますか?

喫煙の頻度が控えめな方であれば、インプラント治療を受けられます。
ただし、長期間かつ大量に喫煙をされている方であれば、インプラント治療ができない可能性が高いです。

タバコに含まれているニコチンやタールなどの成分は、血管を収縮させ、歯ぐきの免疫力を低下させます。
免疫力が下がって弾力を失った状態にある歯ぐきにインプラント体を挿入すると、インプラント体が透けて見えることや、すぐに脱落することがあります。

インプラント治療においてトラブルが起きてしまう可能性を減らすためにも、治療前だけではなく、治療後も過度の喫煙は控えましょう。

質問⑧インプラント治療は必ず麻酔をしなければならないのでしょうか?

インプラント治療は、歯ぐきの切開や縫合をともなう外科手術であるため、麻酔は必要不可欠です。
基本的には局所麻酔を使用しますが、歯科恐怖症の方や痛みに弱い方の治療には「静脈内鎮静法」といわれる、麻酔の効果とリラックス効果をあわせもつ鎮静法を行うこともあります。

インプラント治療はメリットやデメリットを把握したうえで信頼できる歯科医院を選ぶことが重要

いかがでしたでしょうか。

インプラント治療は、耐久性や審美性に優れていることにくわえ、健康な歯を傷つけずに失った歯を取り戻すことができます。
ただし、身体に負担がかかるという点や、まれに手術後に歯周炎やアレルギー反応などが生じる可能性があることには注意が必要です。

インプラント治療を安全に受けるためには、治療の特徴を把握したうえで、信頼できる歯科医院を選ぶことが重要です。
担当医の技術や手術の実績、歯科用CT をはじめとした設備が整っているかどうかを重視しましょう。

デンタルオフィス大阪梅田では、インプラント治療を行っております。
高品質かつ技術が高いインプラント治療を受けたいとお考えの方は、ぜひ当院にお問い合わせください。
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コラム監修者

監修者の写真

中島 航輝
なかじま こうき

役職

理事長(梅田院の院長)

略歴

  • 1997年 明海大学 歯学部入学
  • 2003年 同大学 卒業
  • 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
  • 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
  • 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
  • 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
  • 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
  • 2008年 医療法人社団世航会 設立
  • 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
  • 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
  • 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
  • 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
  • 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系  入学

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